多様なものたちや人々、 その活動が、時に美しく 繋がるような場を作る。
藤本壮介
バラバラが繋がる。大阪・関西万博のシンボルを手がける建築家・藤本壮介は、いかに建築と出会い、向き合ってきたのか。「バラバラでありながらひとつである」ことを肯定する建築が生まれるまでの道筋を辿る。
【建築家の手】森を、街を、人々を繋ぐ─建築家の手が刻む希望の軌跡
目指しているのは、「バラバラでありながら、一つである」という状態を、建築で支え、実現すること。森の木々が、一本一本は全く違う形をしているのに、全体として美しい風景をつくっているように。あるいは東京の街が、無数のカオスな要素で溢れているのに、不思議な一体感を持っているように。
「多様なものたち、多様な人々、多様な活動。それらが共存し、違いを保ったまま、それが時に美しく繋がるような場を作っていきたいですね。それこそが、僕が考える建築像でもあるし、いいな、と思う社会像でもあるんです。これからも、そういう
社会を受け止めるような建築を作っていきます」。
- 藤本壮介
Sosuke Fujimoto 1971年北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、2000年藤本壮介建築設計事務所を設立。東京・パリ・深圳に設計事務所を構え、世界各地で活動を展開。2025年大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーを務め、2024年には仙台市「(仮称) 国際センター駅北地区複合施設基本設計業務委託」の基本設計者に特定。
代表作にロンドンのサーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2013、ラルブル・ブラン(2019年、フランス)、ハンガリー音楽の家(2021年、ブダペスト)など。
森美術館で初の大規模個展「藤本壮介の建築:原初・未来・森」が2025年7月2日から2025年11月9日まで開催中。