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緻密かつ少量生産の木造建築材料を正確に加工する「ロボット棟梁」。ソフトからハードまで開発する研究室

緻密かつ少量生産の木造建築材料を正確に加工する「ロボット棟梁」。ソフトからハードまで開発する研究室

千葉大学大学院 工学研究科 平沢研究室

ロボット加工が伝統木造改修を補助

「現在の技術では再現が難しいと言われている、複雑な意匠の欄間も正確に加工できます。また、伝統木造建築の改修現場では、新しい部材と交換したくても断念せざるを得ない場合が多く見られますが、コスト的に難しくてあきらめてしまう部材も、ロボット加工であれば実現可能となるでしょう。長時間作動しても狂いのない精度やパワー、スピードはすでに人間の能力を凌駕しています」

国宝・重要文化財として登録される伝統的な木造建築が年々増加する一方で、多くの宮大工は高齢化を迎え、後進の人材育成が進んでいないのが現状だ。

「もしも時間のかかる複雑な部材の加工をロボットに任せられれば、宮大工は総合的な指示などの重要な仕事に専念することができ、今より活動範囲が広げられるでしょう。人材が絶えないような教育的施策も必須ですが、一方で技術的な解決法も併せて用意しておくことも必要だと思います。今後、ロボットが使える〝道具〞をさらに増やして、宮大工が行うすべての加工を網羅することが目標です。宮大工の方に見ていただくために、説得力のある1分の1模型の制作を早急に進めるつもりです」

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PROFILE

平沢岳人

平沢岳人
教授 博士(工学)

ひらさわ・がくひと
1988年、東京大学工学部建築学科卒業。
93年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了、博士(工学)。
96年、建設省(現国土交通省)入省。
建築研究所第四研究部研究員、同主任研究員、同研究主幹、フランスCSTB客員研究員、
INRIA招聘研究員を経て2004年10月、千葉大学工学部助教授。
07年4月、千葉大学大学院工学研究科准教授、16年4月より現職。

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