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三井・住友両グループに属する唯一のゼネコン。<br/>設計、工事、営業の一体化で究極品質を提供

三井・住友両グループに属する唯一のゼネコン。
設計、工事、営業の一体化で究極品質を提供

三井住友建設株式会社 建築本部 設計部門

設計部門全体の3割を20代が占める

三井・住友の両グループに属する唯一のゼネコンとして知られる三井住友建設株式会社。この特徴が設計部門のあり方にも大きく影響を及ぼしている。

「あらゆる企業さまが顧客になる可能性があるとはいえ、グループ企業の案件がやはり多いですね。設計部門として常に〝期待を超える提案〞を心がけています」

そう語るのは設計部門を統括する碓井正夫氏。グループ企業の仕事であっても、甘えが入り込むスキはいっさいない。

事業の柱は土木、建築、海外の3本で展開している。建築分野においては売り上げ全体の3割を大型マンションなど住宅が占め、「三井住友といえば住宅」の印象は強い。残り7割は商業施設などを含む一般建築。例えば、全国の三井アウトレットパークはほぼ同社の設計・施工によるものだ。

3年前、建築分野の組織再編が行われた。それまで独立していた設計、工事、営業の3部門を、情報交換を円滑にする狙いから建築本部として統合したのだ。現在、設計部門では合計215名が意匠、構造、設備など6つのディビジョンに分かれて業務にあたっている。

特に近年は若手の採用に積極的だ。今では全体の3割近くが20代だという。この採用方針の意図はどこにあるのか。

「ご存知のように近年の建設業にはフォローの風が吹いています。しかし、かつてのバブルがそうだったように、好調がずっと続くわけではない。風が収まった時のために、今のうちに多様な個性を持った若手を採用し、教育しておくことが将来絶対に役立つと確信しています」

同社には伝統的に「若手が伸び伸びと活躍する空気がある」と語る碓井氏。自身も若手の主体性を引き出すよう心がけている。例えば「入社時に抱いていた夢を持ち続けてもらいたい」と、若手の自主的な勉強会を支援するのが一つ。テーマを設けた議論や建築物の視察が定期的に開催されているという。オフィスの一角には若手の手づくりによるカウンタースペースが。また、イントラネットを活用し、先輩社員のノウハウを若手と共有する試みも始まっている。「いずれにせよ、上から押し付けるのではなく、若手が主体的に伸びる機会を提供することを、常に意識しています」

 

女性比率を10年以内に3割に

女性の活躍が目立つのも同社の特色だ。「特に当社が得意とする住宅のお客さまは女性の意見を大切にされる傾向がある」という背景もあり、設計部門においては女性比率が21%にも上る。結婚や出産による退職者もほとんどいないという。

「将来的を目途に女性比率を30%にまで持っていくつもりで考えています。設計部門に配属になる社員のほとんどは建築学科の出身。近年、その建築学科の女性比率が3割に増えています。ならば建設会社としても、その比率に近づけていきたい。今後の安定的な人材確保のためにも、それが自然な流れだと思うのです」

若手、女性の比率が増えたことで、「設計部門の空気が生き生きとしてきました」と目を細める碓井氏だ。今後、彼、彼女らに期待するものは何か。

「大きくは2つです。一つは、チームワークが要求される大型プロジェクトで、様々な役割を持ったプレイヤーをまとめていくコーディネート力です。その自分独自の味を出していってもらいたいですね。もう一つは、自分の得意分野を持ち、追求し続ける情熱。その両方を兼ね備えた人材を育てていくことができる、風土、環境が当社にはあると思っています」

若手比率が増すということは、反面、経験の浅いメンバーが増えるということでもある。設計部門員の総人数に対する生産性は一時的に下がる可能性があるかもしれない。だが碓井氏はそれもポジティブに捉えている。

「10年後、若手社員たちが成長した時、どれほどすごい力を持つことか。私はそれを楽しみにしているのです。彼、彼女らを大切に育てていきたいですね」

PROFILE

常務執行役員 建築本部 設計部門統括 碓井正夫

常務執行役員 建築本部 設計部門統括 碓井正夫

うすい・まさお/

1982年、早稲田大学理工学部建築学科卒業後、

三井建設株式会社(現三井住友建設)入社。

2008年、設計本部第一建築デザインディビジョン長。

14年、執行役員 設計本部副本部長。

16年、設計部門統括も兼務。

17年、常務執行役員建築本部
副本部長 兼設計部門統括。

井住友建設株式会社

所在地/東京都中央区佃2-1-6
https://www.smcon.co.jp/
三井グループ、住友グループの双方に所属する唯一の総合建設会社として、伝統ある事業精神を受け継ぎな
がら、土木・建築・海外の3本柱に事業展開している。

土木事業ではプレストレストコンクリート橋梁、建築事業では、長年培ってきた超高層集合住宅技術や実績豊か
な免制震技術を中心に、事務所ビル、商業施設、医療福祉施設や工場、倉庫など、お客さまのニーズに合わせた建物を国内外に提供することを目指している。

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