みなさんこんにちは、BIMnobaです!

クリーク・アンド・リバー社 BIMディビジョンは、BIMに特化した人材派遣を中心にBIMモデルの請負事業や導入コンサル、研修を行っています!そんな中で、BIMに携わる人々の人生や転職、お仕事についての想いなどをインタビュー形式で掲載しております。

こちらのコラムのコーナーも今回で3回目。

今回のインタビューを受けてくださったのは、、、

それでは、インタビュースタートです!!

より細かく立体的に建物を考えられるのがBIM

――BIMモデラーを目指したきっかけは?

子どもの頃から、いろいろ細かく組み上げていったり整えていったり、手でものを作る作業が好きだったので、建築を志しました。建築をより手作業に近く、細かく作れるのがBIMだったので、やってみたいと思いました。

――最初はゼネコンで施工管理をされていたんですよね。そこから転職しようと思ったのは、やはりものを作りたかったから?

そうですね。やはり建築にはまだ携わっていたくて、現場管理よりは、(建築物を)どういう形にしていきたいか、どう作っていくかを細かく見ていきたかった。それが施工図に転身するきっかけですかね。そして、施工図をより細かく考えられるのがBIMだったのかな。

――なるほど。当時から、BIMのことは見聞きしたり、勉強されていたんですか?

BIMは大学の授業で1科目くらいあったので、もともと知っていました。それを思い出して、BIMって面白そうだな、どうやってやるんだろうと調べました。

――現場で、またやりたいなという思いが出てきた。

立体的に建物を見たり考えたりということを、もう一度してみたいなと思ったんです。

大現場の施工図ならではの経験を積んで、念願のBIMへ

――それで「転職 BIM」などで検索して、クリーク・アンド・リバー社に辿り着かれたんですね。最初に面談で話されたことって、覚えていますか?

最初ですか…島谷さん(今回の聞き手)のBIMへの熱い思い、みたいなものが第一印象でしたね(笑)。ここだったら、自分のやりたかったBIMの業務ができそうだなと思って、他社とは迷いませんでした。

――すみません、言わせているみたいで(笑)。

いえ、本当に(笑)。ぜひここでやりたいなと思いました。

――当時はまだ在職中だったんですよね。正社員から派遣社員へという決断は、このキャリアで勝負をかけていいのか、勇気が要ったのでは?

そうですね…でも本当に自分がやりたかった業務ができそうだったので。

――最初は、正直に申し上げると、BIMのお仕事をご紹介しようといろいろ策を練ったのですが、結果として、大手のゼネコンではありましたが、二次元の施工図を描くお仕事を紹介することになったんですよね。その時のお気持ちは?

まあ、BIMはできないけど、大手企業で、実際に現場で使われるような施工図を描けるのはありがたかったですし、担当さんも結構サポートしてくれて、すごく良い仕事ができました。その後2年間、ちゃんと現場に即した施工図の仕事をさせてもらってから、自分の希望だったBIMの業務に就けたので、ありがたかったです。

――施工管理をされていた時とは、担当する建物の規模感はまったく変わったんですよね。途中で、大きい建物の経験を積めるのは二次元でも良かったと仰っていましたが、そのあたりはかなり違いましたか?

そうですね、工法もいろいろありますから。以前の小さい会社ではないような、PC梁(プレストレストコンクリート梁)など、本当に大現場じゃないとありえないような経験をさせてもらいました。

独学をベースに、就業先のOJTでブラッシュアップ!

――我々としては、もちろんプッシュはしていましたが、なかなかBIMのお仕事を紹介できずドキドキしていた期間もありました(汗)。BIMに転換できた時は、“運”みたいな感じでしたか?

たまたまか、担当さんの頑張りかもしれませんが、急に舞い込んできたなと思いました。

――やりたかったBIMのお仕事をスタートした時は、どういう風に勉強されましたか? やはり序盤はわからないことだらけだと思うのですが。

Revitの勉強は、Youtubeなどでいろいろ発信されたり、ブログに上げている方がいらっしゃるので、そういうものを参考に、もともと独学でやっていました。

――働く前から?

そうですね。施工管理の時も、2Dの施工図業務の時も、すき間をぬってRevitを勉強していました。それで細かいRevitの操作は覚えられましたが、実際に就業先のBIM業務に就いた時は、さらにより細かい作業が求められたという印象を受けました。なので、あちらでしっかりマニュアルを作られていたり、操作でわからないことがあれば、調べたり教えてくださったりする担当の方がいらっしゃる環境で、少しずつ勉強していきました。

――では、仕事をやりながら覚えたんですね。今は使っているのはRevitだけですか?

メインはRevitですが、まだAutoCADも少し使っています。8割くらいはRevitですね。

――仕事として当初思い描いていたものと、ギャップなどはありますか?

そうですね…最初のイメージとしては、BIMやRevitは、実際の施工図や現場ではあまり相手にされなさそうだなと(苦笑)。

――リアルですね(苦笑)。

実際に他の業者さんや2DCADを使っているところでは、やはり(BIMを)CADに落としてから関係各位に送ったり、Revitをやっている身としては無駄な作業を…(苦笑)。

――現実的にはそうですよね。

Revitは、浸透していかないと、なかなか良い価値を出せる状況ではないだろうなと思っていたので、想像通りでしたね。その点で、就業先は、今の部署だと、BIMの体制をしっかり作っていこうとしている最中です。現場の都合が第一なので、なかなかうまく進展しませんが、そういう勢いを感じます。

――本気で取り組まれているんですね。実際にBIMのお仕事をされていて、やりがいなどは?

やりがいはすごく感じています。立体なので、2Dで描いている時よりも検討がスムーズです。2Dでは見ることができない部分も見ることができるので、収まっていないところを相談することもできますし。

――そのあたりはBIMの本領発揮ですよね。逆に大変だと思うところは?

先ほども話しましたが、やはり周辺環境が2Dなので、結局2Dに落としていかなければいけないのが大変なところですね。あとは、これは3DのRevitだからこそですが、2Dに落とした時に、なかなか思い通りに線が出ないこと。図面としてまとめる際も、余計な線がいっぱい出てしまって、これをどう隠すんだとか(苦笑)。本当に細かいところですが、そのあたりがRevitのじれったいところですかね。

インタビューに答えてくださる藤原さん。クリーク・アンド・リバー社本社にて

自分の建築技術をしっかり養って、BIMを活用した現場を作りたい

――なるほど。これまで、二次元の施工管理から施工図をやってBIMへという段階へ来ましたが、今後の目標などは?

施工図としては、やはり大きな現場を指揮するような立場になって、施工図を描いて管理していきたいですし、そのなかでBIMをしっかり活用していくような業務をしていきたいと思っています。今はなかなか進んでいませんが、ロボット施工や機械化施工、AIやMR、仮想現実などを活用したものがちょっとずつ増えてきているようです。就業先には、そういうものも強化していこうという方針もあるので、自分に施工図としてもっと立場が与えられたら、BIMを活用した上で、現場に即したそういうものを使って、生産性の向上を目指していきたいですね。

――モデラーとして一流でバリバリできるようになるのは、実はスタートラインで、その先を目指していかないといけないんですね。

そうですね。結局は、やはり実際に作る建物をちゃんと作れる技術を自分が持っていないといけない。BIMは“3Dで見られるからわかりやすいただの模型”じゃ意味がないので、実際の施工に即した建築技術をしっかり養った上で、BIMを活用して、現場を作っていきたいんです。

――思った以上に先はまだ長い。でも、その入口に立てたなという感じはありますよね。すごいなあ。そこまで見据えられているとは思っていませんでした。藤原さんのように、施工管理の現場からBIMモデラーへのキャリアを目指している方もいますが、そういう方へ伝えたいことは?

施工図という職種自体、施工管理の知識があるので、相当ありがたく受け取っていただける仕事で、当然(BIMにも)活きます。また、BIMを操作する上では、3Dモデルなので、施工管理を経験して、現場を見ている方のほうが、精度の高い3Dモデルを作り込めると思います。プロファイルをどうするかなど、操作方法がいろいろあって、細かく作り込むのもなかなか難しいですが(苦笑)。例えば今なら、コンクリートの立ち上がりで、欠けないように面(角)を取るか、きれいな角にするかという問題がよくあるのですが、施工管理や建築の知識がある人は、そういう細かいところまでしっかり作り込めると思います。

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